定年延長と定年後再雇用は、どちらも労働者が60歳以降も働き続けるための制度です。しかし、両者にはどのような違いがあり、どちらがより良い制度なのでしょうか。
定年後再雇用
定年後再雇用とは、定年を迎えた労働者が、企業と新たに雇用契約を結んで働き続ける制度です。定年後再雇用は、労働者が定年後も働き続けることを希望した場合に、企業が受け入れるかどうかの判断になります。
定年延長
定年延長とは、定年の年齢を65歳に延長する制度です。定年延長は、企業が労働者の希望に応じて、定年を延長する制度です。
定年後再雇用は60歳でキャリアチェンジが分かりやすく、労働者も理解しやすい
定年延長と定年後再雇用は、どちらも60歳でキャリアチェンジをしなければならないという点では同じです。しかし、定年延長の場合は、企業が労働者を雇用し続けるという形になります。そのため、労働者は、定年後も同じ職場で働き続けることになります。
一方、定年後再雇用の場合は、労働者は企業と新たに雇用契約を結ぶことになります。そのため、労働者は、定年後も同じ職場で働き続けることもあれば、新しい職場で働き始めることもあります。
どちらの形がより良いかは、労働者の希望や状況によって異なります。しかし、60歳でキャリアチェンジしなければならないという点は、どちらの場合も同じです。そのため、60歳で定年の方が、キャリアチェンジが分かりやすく、労働者も理解しやすいと言えるでしょう。
社会保険料の同日得喪について
定年後再雇用においては、再雇用時に社会保険の資格を一旦喪失してその日に資格を取得する同日得喪をすることで、再雇用で低下する賃金から控除される社会保険料の額を低下する賃金に合わせて下げることができます。
定年延長は、社会保険の資格がそのまま続くため同日得喪が使えず、60歳でキャリアチェンジし賃金が低下しても、3ヶ月間は社会保険の額が、60歳になるまでの高い賃金のときの額になるため、3ヶ月間は我慢しなければいけません。
シニア世代の活用
企業がシニアを活用するためには、定年延長と定年後再雇用に関わらず、「どう活用してどのような賃金にするのか」「キャリアを転換し、どのように働くのか」労使で話し合うことが重要だと思います。